エストロゲンゲルって何?と思われたかた、多いのではないでしょうか?
実はこれ、フェイスラインのにきび(いわゆる大人にきび)やアンチエイジング全般に
効果のある塗り薬として調剤したもの。
このエストロゲンゲルは、実は私自身が大人にきびで悩んでいて、その治療薬として
開発したものです。開発と言っても、院内製剤として、クリニックで処方しているだけですが・・・。
思春期のにきびは、油っぽくなるTゾーンや頬を中心としてできるにきびです。
しかし20代以降になると、口周りや顎などのフェイスラインを中心とした、 治りづらい
にきびになってきます。 クリニックでもこのような大人にきびで悩んでいるかたが
多く来院され、 私自身も生理前や夜更かしした時に出来てしまうことが多く、
何とか良い治療方法を探していました。
にきびの治療は様々ありますが、この大人にきびは難治であることが多く、
例えばケミカルピーリングの治療を続けていらっしゃる患者さんで、 フェイスライン以外の
にきびはほとんどきれいに治ってしまっても、 最後までフェイスラインのにきびがグズグズと
残ってしまう場合がよくありました。
<大人にきびの特徴>
・口周り・顎などのフェイスラインに出来る
・20代以降
・ストレスで悪化しやすい
・生理前に悪化しやすい
大人にきびは「ホルモンバランスの乱れが原因」、というのは聞いたことがあると思います。
「男性ホルモンの増加が原因」とも・・・
これについて詳しく調べてみました。
出身大学の学術データベースも利用し、最新の文献も参考にします。
大きく分けると2つのホルモンが犯人として浮上しました。
1.女性ホルモンのうち、プロゲステロン
卵巣から分泌されるプロゲステロンというホルモンは、生理前に増加。
体内で代謝され、皮膚に到達すると男性ホルモンとして働きます。
2.副腎皮質ホルモン
腎臓の上にある副腎という臓器から分泌されるホルモン。
ストレスにより分泌量が増えます。
体内で代謝されると、やはり皮膚に到達した後、男性ホルモンとして働きます。
ここで、
「男性ホルモンの働きをブロックする薬」を使う
という方法も検討したのですが、これは院内で調剤するのが
難しいことが分かりました。
男性ホルモンに対抗するのは女性ホルモン・エストロゲンですから、
「女性ホルモン」を補充する方法で、
ホルモンバランスの調整をすることにしました。
こちらもご参考にしてください。⇒エストロゲン大人にきび治療
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