ケガやヤケドなどで傷をつくってしまったとき、皆さんはどのように手当てされていますか?
今回は傷を上手に治す方法を御紹介します。
従来の治療法は、傷口を化膿しないように消毒して、乾かし、ガーゼなどで保護する治療が主流でした。ところが、現在、傷口は乾かさずに、適度な湿潤環境を保ちながら治す方法が注目されています。
ポイントは
@むやみに消毒しないこと。
A傷を乾かさないこと。
傷をつくってしまった時、消毒液は必ずしも必要ないのです。傷口がよほど汚染されている場合は必要ですが、消毒液は感染症をおこす細菌を殺す一方、傷の修復に働く細胞までも殺してしまうからです。また消毒液で皮膚がかぶれてしまうこともあります。
水道水でかまいませんので、傷口はきれいに洗い流しましょう。
また、傷口から染み出てくる浸出液(黄色いつゆのようなもの)には、傷を修復する細胞を手助けする働きがあります。浸出液は、密封された湿った環境の方が、細胞がイキイキと活動でき、その結果、傷の治りを早くしてくれるのです。
傷の乾燥を防ぐためには、軽い傷ならば絆創膏を貼って下さい。パッド部分がぬれてきたら替え時で、再び傷口を水で洗い、拭いてから貼り替えてください。汚れなければ4〜5日間はそのままで大丈夫です。
ここで、そうは言っても、傷を密閉すると、化膿しやすいのでは?と思われるかもしれません。しかし、湿った環境の方が、感染を起こしにくいというデータは既にたくさん出ております。もちろん、既に感染していたり、汚れがひどい場合は別ですが・・・
理由としては、湿潤環境では、白血球が活性化されて感染を押さえ込んでくれるからだと言われています。
これからは、正しい知識で傷の手当てをしましょう。
『傷をきれいに洗い、絆創膏で乾燥を防ぐ!』ですね。
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