春から夏にかけて増えてくる病気として、手足の指に水疱ができる
汗疱(かんぽう)もしくは異汗性(いかんせい)湿疹と呼ばれる病気があります。
(水疱は2週間程度でつぶれると、皮むけになります。)
読んで字のごとく、汗の排出が上手くいかなくなって、
皮膚に水疱ができるのですね。症状はほとんど無い場合と
かゆみを伴う場合とがあります。
汗をかく季節に多いことから「あせも」の仲間とも言えますが、
手や足などの精神的発汗の多い場所にできることから
精神的なストレスが多い人にできることの多い病気とも言えます。
緊張状態にあることを「手に汗をかく」って言いますものね。
ただし足の汗疱は水虫の水疱と似ていますので、注意が必要です。
かゆみの有無は、汗疱の場合はあることも無いこともありますので
かゆみが全く無ければ汗疱の可能性が高く、かゆみがある場合は
汗疱か水虫かは顕微鏡で検査してみないと何とも言えません。
ただし、汗疱の場合は指の正面や裏面でなく側面に集中して、
できやすい傾向があります。
治療としてはかゆみがあればかゆみ止め(ステロイド外用剤など)を使用します。
水虫とは違って人にうつる病気ではありませんので、それほど心配する必要はありません。
精神的なストレスがきっかけで足の指に「汗疱」ができた女性が
水虫だと勘違いして、市販の水虫薬をつけていてかぶれてしまうこと
もあります。
取り越し苦労をしなくても良かったのに・・・
「汗疱」の知名度が低いからとも、水虫がまだ恥ずかしい病気だと一般に思われている、とも
言えますけど。
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